女性は生涯を通じて身体に様々な変化が訪れます。これに伴い生理痛や皮膚炎、外陰部外観の悩み、妊娠・出産に伴う尿漏れや外性器の変形、更年期・閉経後の性交痛や痒みなどが問題になります。これまで日本では婦人科形成・美容に関して、ほとんど議論されてきませんでした。女性器の外観や機能の悩みに関しては、「触れてはいけないもの」「我慢するべきもの」とされてきた歴史がありますが、近年、国内外で女性のウェルネスが注目され、これらの変化を受け入れ、より快適に過ごすために、ホームケア、フェムテック、医療機関での治療への関心が高まっています。
※FemTech(フェムテック)とは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)からなる造語。女性が抱える健康の課題を、テクノロジーで解決できる商品(製品)・サービスのこと)などはその一つです。
婦人科形成・美容医療では「女性外陰部の機能改善や外観を整える医療」で、2000年代になって注目されはじめた比較的新しい分野です。国際的な動向としては、2016年には第1回ヨーロッパ婦人科形成外科学会、2018年には第1回国際婦人科美容形成・性科学会が開催され、活発に学術的な検証や議論がなされました。このように世界中で女性のウェルネスが注目され、日本国内でも婦人科美容・形成術の希望者は年々増加しています。
婦人科美容・形成とは「思春期から老年期における女性特有の問題を、おもに女性器周囲を対象として、形態的および機能的に修復し、整容的によりきれいにすることによって生活の質を改善し、ウェルビーイングを実現することを目的とした専門領域」であり、婦人科形成研究会では婦人科美容・形成の学術的な発展に寄与することを目的としています。婦人科形成・美容領域にご興味がある皆様、是非ご入会をご検討下さい。